弊社が店を構えているビルの1階、2階に、10店舗以上のテナントが入っています。長い間入居している老舗の宝石店、チェーン展開している有名な美容室、アンティークショップに加え、ここ数年でテナントが入れ替わり、健康靴店、住宅販売会社、バレエ教室、トレーニングジム、不動産屋さんが続々と入居して、結構な賑わいを呈しています。
その中のトレーニングジムのお店は、弊社と同じ2階に店を構えていますので、オーナーさんとは顔を合わせる機会が多く、自然に挨拶を交わし、お話するようになりました。身体をケアーしているお仕事ですので、30代と思われる男性オーナーさんは、見事に鍛え上げられ、均整の取れた美しい身体の持ち主です。身体が素晴らしいと、精神もまた素晴らしい。いつも礼儀正しく、挨拶も気持ち良く、彼が通ると爽やかな風が流れる気がします。
ご本人には了承済みですので記しますが、最近偶然に、小職にとっては思いもかけないそのオーナーさんの行動を見てしまいました。朝、出社して入店する前に、ドアを開けて入口前で深く頭を下げ、一礼されたのです。そして、仕事場であるお店に、今日1日よろしくという思いを込めて、店内に入って行かれたような気がします。以前は大きなジムでお仕事をされた後、独立されたようですが、仕事柄、マンツーマンの個別指導になりますので、余程の信用がないとお客様は付いてきませんし、長続きしません。日頃のご挨拶、笑顔、そして仕事場であるお店に対する愛情、感謝の一礼が、お客様の信頼に繋がっていると感じました。
「開店前にお店に一礼をする」、これまで微塵も思ったことがありませんでしたので、大きな驚きでした。日々、流されがちな小職にとって、襟を正す良い機会でもありました。