毎年5月3日と4日は「博多どんたく」が開催され、各地から200万人以上の人々が訪れ、博多の町が祭り一色になります。今年の来場者も1日目は70万人、2日目は130万人と、公表では200万人を越えていました。しかし、1日目は大雨の為、パレードは中止となりました。市内中心地に設けられた演舞台上での催し物は実施されたようですが、土砂降りの中で70万人もの人々がどこにいたのか不思議な気がします。
「どんたく」は本当に雨に愛されます。2日間快晴だった記憶はあまりありません。関係者や参加者は慣れていますので、少々の雨など「何のその」、熱気で雨を吹き飛ばしてパレードは進行します。今年の様に、パレードが中止になることは滅多にありません。
2日目はカラッと晴れて絶好の祭り日和、1日目の大雨の鬱憤を晴らすかのように、街中に一気に人々が溢れだしていました。演舞台の周り、人気の飲食店の前には人、人、人。大人も子供も、喜々として街中を闊歩しています。どこでも同じでしょうが、案外地元の人は関心が無く、遠くから出かけて来た人々の方がしっかり楽しんでいるようです。
資料によりますと、晴れ舞台、晴れ着の「晴れ」はもともと折り目、節目のことを指し、年中行事の他、儀礼や祭りなどの非日常のことを言うそうです。晴れの日(行事の日)には、特別な着物を着て、特別な食事を神様に供えた後、神様の力が宿ったお供えを皆様で味わい、日常生活で失われていた気力を回復させる大切な意味があったそうです。
物が豊かではなく、娯楽が少なかった昔、人々は晴れの日を心待ちにしていました。
「博多どんたく」は正に「晴れの日」かもしれません。そういう意味では「雨の日」も「晴れの日」なのです。