吉田あかねと素敵な仲間たち

吉田あかねと素敵な仲間たち

「吉田あかねと素敵な仲間たち」と称して、ピアニストして福岡でご活躍中の吉田あかねさんが親交のある弦楽器奏者達を福岡へ招きコンサートを開催されました。

当日、受付のお手伝いの為に早めに会場に出向きました。演奏会のお手伝いをさせて頂きますとリハーサルを密かに覗き見る楽しみがあります。受付の準備が終わり静かにリハーサル中のホールに入りました。普段でしたら軽くリハーサルの様子やホール全体を見回して出てしまうのですが、入った瞬間魅力的な弦の響きに思わず足が止まり聴き入ってしまいました。
鋭さの中に艶やかさと憂いを秘めたヴァイオリン、優しさと優雅さに満ちたヴィオラ、全体の音楽を底支えているかのような甘くて力強いチェロ、それぞれの楽器が創り出す響きや音楽は美しさと若々しさに満ち溢れ、大家が大きなホールで無難に行儀良く奏でる音楽とは違う躍動感がありました。

ヴァイオリン長原幸太氏と猶井悠樹氏、ヴィオラ鈴木康浩氏 チェロ奥泉貴圭氏、経歴を見ますと30代の国内外で活躍しているメンバーばかりです。小職から見ると30代は若いと感じますが、一番元気で充実している時期かもしれません。地方の福岡でこのようなメンバーが一堂に会し演奏する機会はあまり有りません。地方は国内外で活躍している有名な音楽家であれば集客が見込めますが、実力があるだけでは良いマネージメントは難しい状況です。
ピアニストの吉田さんの個人的なお付き合いの中、皆さん手弁当で参加されこの日の為にわざわざ海外から福岡へお越しの方もいました。

曲目は小職が大好きなドヴォルザーク、それも有名な「弦楽四重奏・アメリカ」、「ピアノ五重奏曲 イ長調Op.81」他計3曲の長丁場にもかかわらず、お客様は中座することなくその演奏に聴き入っていました。小職も受付の合間を見て聴くことが出来ました。長い間演奏会に通っていますと今回のように思わぬ「宝物」に出会います。来年も開催される予定、多くのお客様にお知らせしたい演奏会です。