慌ただしい運転

車で通勤しています。自宅から会社までの約10㎞、毎日同じ時間帯を走っていますと顔馴染みの車が増えてきます。そういう車にたまに出会いますと、何故かほっとして親近感を覚えるものです。しかし、最近その中に落ち着きのない運転の、大変気になる1台の車がいるのです。車間距離が少しでも空けば、隙あらばと右へ左へと頻繁に急な車線変更を繰り返し、少しでも前に前に進もうとします。遅い車が進路を塞ぐと、車間距離を詰めて嫌がらせのように煽ってきます。事故を起こしかねない乱暴な運転です。後ろから車線変更を繰り返しながら迫ってくる「その車」がルームミラーに映ると「また来たか、本当に迷惑だ。」と嫌になります。周りのドライバーも同じ思いに違いありません。

きっと同じ思いのドライバーでしょう、ある時「その車」の前方を走っている「車」が隣の車線に隙間が出来たら、常に「その車」の先手を打って車線変更し、尚且つ隣の車と同じ速さで走っているのです。2車線の前方が塞がれている状況となりますので、後方の「その車」は全く追い越しが出来ず、右往左往して苛立っています。明らかに意図的に「その車」の進路を邪魔している様子です。しかし「その車」も負けてはいません。一瞬の隙をついて、アクセル全開で乱暴に追い越していきます。しかしながら、あいにく朝方は混雑気味で流れが悪くなりますので、いくら急いでも結局は信号待ちで「両車」が並んでしまいます。並ぶとまた同じように「その車」対して意図的な進路妨害が始まります。そのうち「その車」も邪魔されていると気付き、ぴったりと後ろに付けて「車」の様子を窺っています。2台とも小職と同じ方向ですので、その攻防を後方から興味深くしっかりと見ることが出来ました。

どのような意図で進路を邪魔しているのか分かりませんが、少なくとも危険な無謀運転を封じ込めているその様子に、心の中で拍手を送りました。

車の運転は運転手の性格が出ると言われますので、この運転手はよっぽどせっかちなのでしょう。ご存知の通り慌ただしく運転をしても、到着時間は大して変わらないものです。事故でも起こしたら取り返しがつかなくなります。

小職もせっかちです。流れに乗って丁寧に、穏やかに運転するように自戒いたしました。