北九州国際音楽祭(10月7日~11月26日)のプログラムのひとつ、徳永二男氏(ヴァイオリン)、堤剛氏(チェロ)、練木繁夫氏(ピアノ)によるピアノ三重奏の演奏会が、11月5日、響ホールにて開催されました。懇意にしているスタインウェイ・ジャパンの技術者がピアノ調律を担当しましたので、小職も挨拶を兼ねて会場へ出向きました。
ホールに着いたのは、リハーサルが始まる30分前。ホール関係者にご挨拶して舞台に上がり、しばらく調律作業を見学。熟練した技術者の手裁きは、いつ見ても的確で無駄が無く、ピアノが見事に仕上がっていきます。
リハーサルが始まりますと、ピアノ技術者は客席を静かに動き回り、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの音色や全体のバランス、そして館内での響きを確認しています。本来は立会いは出来ませんが、小職も技術者に付き添い、リハーサルを聴かせて頂きました。
曲目は、ベートヴェン作曲ピアノ三重奏曲第7番(大公)、チャイコフスキー作曲ピアノ三重奏曲(偉大な芸術家の思い出に)、どちらも有名な曲です。個人的な話で恐縮ですが、若い頃レコードで聴いた「偉大な芸術家の思い出に」は、私をクラシック音楽へ誘ってくれた大好きな名曲であります。因みに、その時の奏者はピアノ中村紘子氏、ヴァイオリン原田幸一郎氏、チェロは今回出演の堤剛氏でした。その堤剛氏の生演奏に触れて、感慨深いものがありました。
リハーサルを聴きながら、小職も1階席や2階席を静かに動いて、ホールの音の響き方の様子を確認しました。2階席の方が、それぞれの楽器の音の輪郭が分かり、そのパワーもしっかりと伝わってきます。因みに、福岡市のアクロス福岡シンフォニーホールも、2階席のほうが良いと言われています。各ホールの響き方はそれぞれ特性がありますので、響きの良い場所を探し当てるのも、音楽鑑賞の楽しみの一つです。
この季節、福岡市でも一流のアーティストをアクロス福岡シンフォニーホールに招き、音楽祭を開催しています。まさに芸術の秋です。
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